地域薬学ケア専門薬剤師を最短で目指す人のための最初の参考書(2020年版)

地域薬学ケア専門薬剤師 専門薬剤師

今回は、いつもにもましてピンポイントな内容になります。

参考書をおススメする背景と前提

2020年8月13日付の投稿で、地域薬学ケア専門薬剤師を最短で目指す人が、第30回日本医療薬学会年年会でどのようなコンテンツを視聴するべきか、私から一つの提案をしました。

それがこちらです。

この記事をすでに読まれている方は、進んでいただいて構いませんが、読まれていない方は、ささーっと流し読みでいいので、何を言わんとしているかだけでもつかんでいただけるとありがたいです。

とはいえ、内容をざっくりいうと、

一般演題の「症例報告」を漁りましょう

という提案です。

その理由というか、そうするべき目的として、2つ挙げました。

  • 研究発表をまとめるまでの時間が最短、労力が最小である。
  • 症例報告に少しでも慣れておく必要がある。

症例報告にも種類があってお作法も異なるので注意が必要

しかし一方で、学会発表の症例報告と、認定取得のための症例報告は似て非なるものであることもお知らせしています。

3つの症例報告の違いについては、どうにも埋められないものがあります。

つまり

どちらかをやっておけば、あとはすんなり何とでもなる・・・ということはないんです。

学会の症例報告から始めましょう!という話

第30回日本医療薬学会年会が、今月末(10/24~)に迫ってきましたので、もし、上記のおすすめを実行されるかたがいましたら、ちょっと追い打ち感が出てしまいますが、いい予習になると思っている本を1冊だけ紹介させてください。

(こんなことするのは、おそらく初めてですね)

この本は、研修医が基本的なターゲットになっていると思いますが、症例報告を学会発表で行う(やらされる)感じの心理推移なども、触れられているので実際の発表を見る前に、さらっと目を通しておきましょう。

自分が発表するという視点よりも、ここで書かれている内容に沿って発表されているかどうか、内心、審査員気分で見ていただくのが勉強になると思います。

失礼を承知で書くと、発表としてしっかりできているなーっと思えるものは、実はそれほどなかったりします。

しかも、それが正当に評価されていないと思える部分もありますので、一部の方々の意見も、それなりに割り引いて聞いておくといいです。

また、メディアや製薬企業が一部の発表を取り上げたりもしますが、話題としての材料と発表スキルは「別物」なので、そこも気にしなくていいです。

とりあえずマンガ部分だけ予習として読めばOK

学会発表を見るにあたり、まずは、マンガ部分だけ予習として読めばOKです。

特に、今回の機会で初めて学会参加するような方は、本番前に気分が滅入ってしまうといけないので。

学会で皆さんの発表を見終わってから、発表内容の復習と併せて全体をもう一度読み直すイメージでいいかと思います。

来年の自分に反映させるために復習が重要

受験勉強のノウハウみたいな流れですが、自分がみた個々の発表に関してテーマ選定と発表スキルとを分けて評価しましょう。

前者は来年に向けた自分のテーマ選定に役立つように。

後者は来年の自分の発表をしっかりとできるように。

少しうがった見方をすると、ちょっと残念に感じるよう発表でも、発表できている現実も見れるわけですが、だからといって「最底辺でもとりあえず発表すりゃあいいや」にはなってほしくないんですよね。

中長期的には、大きな損失になるからです。
もちろん、どこかで、質よりもスピードを上げないといけなくなるタイミングというのは実際にあると思いますが、いまではないです。

目標は1年後ではなく、半年後です

来年の・・・と言ってます。現地開催ができるなら来年(第31回)は2021年10月に熊本で開催予定ですが、学会に発表するためには、あらかじめ「演題登録」いわゆるエントリー応募が必要になります。

そのエントリー募集はおおよそ半年前に行われます。
例年、5月中旬~6月初旬くらいです。

なので、この時期までにある程度の内容が決まっていないと発表できないということなります。

専門薬剤師認定要件にある「本学会が主催する年会において本人が筆頭発表者となった発表を含んでいること」を満たすための最短距離ですので、ちょっと大変ですが、頑張りがいのある所かと思います。

みなさん頑張りましょう

最後にもう一度、リンクを紹介しておきます(苦笑

この記事の執筆者

なりゆき専門薬剤師(諸般事情により匿名)
現役の病院薬剤師(勤務歴20年)
複数の認定薬剤師・専門薬剤師を取得、活動歴あり