日本薬剤師研修センター研修認定薬剤師(G01)をオール在宅& e-learning のみで取得する方法

日本薬剤師研修センター研修認定薬剤師(G01)

研修認定薬剤師を研修会に出向くことなく取得することが可能であることを理解する

認定薬剤師を目指したいけど、仕事の後や休日に研修会へ行くのは難しい。
そういった方でも、認定薬剤師取得をあきらめる必要はありません。この記事では、自宅に居ながらにして、日本薬剤師研修センターの研修認定薬剤師を取得する方法を解説します。

結論

総額3万円くらいの費用で、研修会参加よりも割安に取得が可能。
今回は、初回認定、つまり、ゼロから認定薬剤師を取得する想定とします(40単位/4年間)

手順はたった3つです。

手順①:研修手帳を手に入れる
手順②:研修を受講する(今回はすべてe-learning)
手順③:申請する

順に説明していきます。

手順1:研修手帳を手に入れる

研修手帳は日本薬剤師研修センターのHPから申し込みます。
手帳の入手はこちらから

薬剤師研修手帳の購入方法
http://www.jpec.or.jp/publication/purchase/kenshutechou.html

手帳代金550円(本体500円+税50円)+送料別(通常は定形外190円)

手帳がなくても、研修受講は可能です。
届くの待たずに、どんどん e-learning を進めていきましょう。

手順2:単位を習得する(=シールを集める)

単位の取得は、通常、研修会に参加するか、e-learning を受講するか、などで行います。
今回は、在宅での取得を前提としているので全て e-learning で単位を取得することにします。
自己研鑽という取得方法もあるのですが、e-learning のほうが正直簡単だと思うので、今回は省略します。

研修認定薬剤師(G01)の単位取得が可能な e-learning が、日本薬剤師研修センターのホームページで紹介されています。

実施機関・研修会名称 受講費用 1単位あたり
ファーマストリーム
インターネット薬剤師生涯教育講座
33,000円 825円
NPO法人
医療教育研究所
メディカルナレッジ
18,000円 450円
MPラーニング
薬剤師のためのe-ラーニング
8,380円 209.5円
徳島文理大学香川薬学部
副作用診断教育プログラム
3,500円/3単位 1,166.7円
公益財団法人杉浦記念財団
地域包括ケアを担う薬局薬剤師の為のインターネット研修
6,000円 150円
一般社団法人医歯薬アドバンス365
かかりつけ薬剤師.com
600円/1単位 600円
一般社団法人医薬教育倫理協会
AMEE薬剤師生涯学習プログラム
17,500円/40単位 437.5円
NPO法人NHPインターナショナル認定機構
「サプネット」かかりつけ薬剤師の為の
サプリメント・健康食品動画研修プログラム
15,000円 375円

全てを e-learning で単位取得するとして1年以内で高速取得をめざす場合、コスパだけであれば「地域包括ケアを担う薬局薬剤師の為のインターネット研修(杉浦記念財団)」がお得です。

内容に関しては、各サイトでかなり特色があるようです。また、収録環境の違いもあるので、お試し視聴などで、確認したほうが良さそうです。

在宅であれば、時間のやりくりすることで1年以内での取得(40単位獲得)も、それほど難しくないかもしれません。

あの e-learning が紹介されていない理由

ところで・・・

スマホやPCで「JPラーニング」という e-learning の CM や広告を目にした方いらっしゃいませんか?結構多くの方が見ているんじゃないかと思います。
JPラーニングの広告にも「認定薬剤師研修単位に対応」といった表現がされているのに、日本薬剤師研修センターでは紹介されていません。

なんで? なぜ? と思う方もいらっしゃるでしょう。

その理由は、JPラーニングの対応している認定薬剤師制度が異なるからなんです。
JPラーニングが対応している認定薬剤師制度は「薬学ゼミナール生涯学習センター(G13)」となります。

どちらも認定薬剤師の制度ですが、別物と言うことですね。

細かいことを言えば、部分的ではありますが一方で取得した単位を別のもう一方で申請に使用することも可能です。
ただ、この時期の趣旨からは、そんな煩わしいことをしなくてもいいかなと思いますので、その説明は省略します。

手順3:申請する

さて、頑張って40単位を習得できたらいよいよ申請です。
申請に必要な書類は次の4つです。

  1. 研修認定薬剤師新規申請書(様式第11)
  2. 薬剤師研修手帳(研修センターのもの)
  3. 生涯学習自己診断表(様式第11-2)
  4. 申請料払込明細(写し)
  5. 写真(4 ✕ 3.5)
  6. 本人確認書類

1と3は、研修センターのHPから、ダウンロードします。

2 の研修手帳には、研修シールを貼るだけではなく、色々と記載するところがありますので、忘れないようにしましょう。

4 は申請料振込を証明するもののコピーです。
つまり、申請書類の提出よりも先に申請料を払わなければいけません。
手数料さえ気にしなければ、ネットバンキングでの支払いも可能なので、郵便局や銀行に行く手間も省けます。

5 と 6 は、IDカード(この後解説します)の発行を希望する人だけが必要です。

申請料は2種類あるが割安な方でOK

無事に認定された暁には、認定証(賞状のようなもの)が、交付されます。
認定証の他に、IDカード(免許証サイズ)のものもあり、IDカードを希望する場合には、申請料がちょっと高くなります。

具体的には以下の通りです。

  • 認定証のみの場合 ¥11,000円(税込)
  • 認定証およびIDカードの場合 ¥12,540円(税込)

IDカードだけというのはダメなようです。
筆者は、IDカードを持つとこのメリットは、それほどないと思っているので、認定証のみでの申請をおすすめします。

認定証をスキャンや写メして、スマホに保存しておけば、認定薬剤師であることは伝えられますので。
(わざわざこのIDカードを身分証として使うこともないのかなと思います)

また、研修センターからの領収証発行はないので、振込明細(振替払込請求書兼受領証)の本票は大切にとっておきましょう。

書類の送付先は日本薬剤師研修センターではない

書類一式が整ったら、あとは送るだけです。
ここで最後の注意点。送付先は、日本薬剤師研修センターではありません。
「居住地あるいは勤務先所在地の都道府県薬剤師研修協議会」に送付しなければいけません。

薬剤師研修協議会なんて聞いたことないと思いますが、まあ、各都道府県の薬剤師会に併設している組織です。実質同じなんでしょうね。

一覧がこちらにあるので、確認してください。
薬剤師研修協議会一覧
http://www.jpec.or.jp/about/center/kyougikai_list.html

あとは待つばかりです。
正直結構待ちます。1か月くらいは普通に待ちます。

忘れたころに、まずハガキが来て、認定しましたということだけを教えてくれます。
また更に忘れたころに、認定証(と希望していた人はIDカード)が届く感じです。
更新用の新しい研修手帳がプレゼントされます。
更新する人が少ないのでしょうかね?その気持ちもわかります。

提出した研修手帳はマルシール時代では再利用防止のための消印?が押されて返却されてきてましたが、今は1枚づつコード管理されているので、変更されているかもしれません。ただ、それほど大きな問題ではないでしょう。


この記事の執筆者

なりゆき専門薬剤師(諸般事情により匿名)
現役の病院薬剤師(勤務歴20年)
複数の認定薬剤師・専門薬剤師を取得、活動歴あり