アンサングシンデレラ第10話を見たアンサングな感想

アンサングシンデレラ トピック

2020/9/17 よる10:00~ フジテレビ系列で放送されたドラマ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」第10話を病院薬剤師のおじさんが視聴して思ったことを発信します。

医療ドラマといえば、医師や看護師が主人公となる場合が多く、薬剤師が取り上げられることはなかったため、薬剤師界隈では放送開始前からざわついていました。

その流れに乗って(流されて?)、最近はあまりテレビを見なくなっていましたが、当事者目線でドラマを見るとどう思うのか興味もあり、このシリーズは感想を掲載させていただいております。

これまでの放送についての感想記事はこちらで見ることができます。

アンサングシンデレラ放送回ごとの感想リストはこちら

では、感想を書いていきます。

仕方ないとはいえ、やっぱり気になるアレの描き方

瀬野さんが治験に参加するのか?してくれるのか?の話から「緩和治療に切り替える」という表現は、事態を端的に伝えるために用いられているのだと思いますが、薬剤師のみならず、医療従事者の皆さんが「いやー、それちがうよねー」と言いたくなるところですね。

伝えるために少しデフォルメしてそういう表現を使う↓結果、そういうニュアンスが、一層広まってしまう

そんな流れになるような気がして心配です。

※劇中に使用されてた発言は、実際にそう言ってるのか覚えていないですが、脳裏にはそのように記憶があるので似たようなもんです

一周回ってまたきた、治験の話

ドラマ内では院内での倫理審査風景が描かれていました。

途中、内輪の云々・・・というツッコミが入り、紛糾して七尾副部長が熱のこもった説明を加える(で、そのために恐らく承認される)と描かれていました。

私が理解した範囲では、「FPなんちゃら」という治験薬は「抗がん剤」の「フェーズ1(=第1相試験)」なので、効果を期待するという姿勢は厳密には正しくないように思います。

その説明は、七尾副部長の熱い話に盛り込まれていたのですが、ドラマの本質からはズレるので、セリフはさらっとでしたね。

その第1相試験、First in Human だとしたら、なおのことです。
確かに、これを市中の総合病院で実施できたらすごいことです。

ふつうは、国内で1施設、多くても3施設くらいでしか実施しないので。

※なお、抗がん剤以外の第1相試験は「健常成人男性」が被験者となります。

不明なリスクを負うことになるので、契約額はかなり高額になるはずで、経営に携わる病院幹部は、ちょっとやりたい方向に心が動く方がふつうかなあとも思います。

瀬野さんの治験参加に否定的な立場のもう一人(?)

さて、今回のケースですが、「依頼者」と呼ばれる治験を実施する製薬企業の立場では、ちょっと避けたい事例なのではないかと思います。

周りの説得や情熱に心を動かされて・・・というのは、まあ、感動的ではありますが、この状況、「情」をすべて取り除くと、パワハラに見えなくもありません。

そういう目線で見て、完全無欠に否定できるということは、この場合ありません。
無理です。

契約を得るために、参加を強要した(?)強要されなくても、立場を踏まえて昨今はやりの忖度がなされたのではないか

依頼者はそんな疑念すら持たれたくないんですね。

なので、一般には(我々が生活する世界においては)、そういう治験を実施している医療機関に「紹介する」ことになりますね。

あっさりになってしまった小野塚さんの決意

でもイケメン二人の競演シーンは強いですね。しかもこの逆説的な励ましみたいな、奥歯にものが挟まったような、忖度のせめぎあいみたいなキュンキュンする場面でした。

さらに、最後は、フツーに萬津総合病院の救急部門に溶け込んで仕事してるという。

まあ、そこのくだりは、詳細にいらないのは、まあ、わかります。

救急認定薬剤師について

マイナビ薬剤師の説明が、簡単すぎず長すぎずでまとまっているようです。

リンク:マイナビ薬剤師>薬剤師の資格ナビ>救急認定薬剤師

認定しているのは、日本臨床救急医学会という、救急医療分野の学会です。

救急認定薬剤師(日本臨床救急医学会)

類似品にご注意を、というはなし

日本救急医学会という学会もあるので、注意が必要です。

この領域に限らず、医学・薬学の世界では類似品が並ぶことが多いので気を付けましょう。

どちらかが本物で、どちらかが偽物というわけではないので、そこも気を付けるところですね。

今週の復習

今回のネタ提供は3つです。

アンサングシンデレラ×医療・薬剤監修 第10話 医療解説

治験に関しては、すでに書いているので、残りの二つに関してショートコメントを。

ジェネリック医薬品(後発医薬品)

後発って、あとだしじゃんけんみたいに感じるのか、あるいは、コピー品というイメージが強くあるのか、まだ食わず嫌いという方はいらっしゃいますね。

一方で、では後発品は「すべて」同じように安心か?というとそうでもないという。
そのあたりがひとくくりにできないもどかしいところでもあります。

もっとも、ならば先発医薬品を販売している製薬企業はすべていいのかというと、もちろんそういうこともないように思います。

急性心筋梗塞(Acute myocardial infarction : AMI)

ジェネリック薬の概算(計算)してもらってた、丸岡さんの疾患ですね。

このドラマで多く出てきた、「がん」と違い、分とか秒の単位で予後が変わる急性疾患です。

その病気を疑って検査をすれば、しっかりと診断できる反面、初期症状が多様で、かつ、患者さん本人がその症状からAMIの可能性を推定できないこともあるので、無自覚・未治療の初発は発見が遅れることが多そうです(← データ確認せずに直感で言ってます。)

日本の「小さくする技術」と日本人特有といわれる手先の器用さが、この疾患の救命率を上げているとも言われています。

原因の一つに食生活が・・・とも言われていますが、脂質代謝の変調に関しては日本人のDNA→ 「体質」によるところも大きいですよね。

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配信期間:~2020年9月24日 20時54分
【無料】#10 2020/9/17放送 薬剤部はバラバラになった

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この記事の執筆者

なりゆき専門薬剤師(諸般事情により匿名)
現役の病院薬剤師(勤務歴20年)
複数の認定薬剤師・専門薬剤師を取得、活動歴あり

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