アンサングシンデレラ第6話を見たアンサングな感想

アンサングシンデレラ トピック

2020/8/20 よる10:00~ フジテレビ系列で放送されたドラマ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」第6話をいちおう現役病院薬剤師のおじさんが視聴して思ったことを発信します。

医療ドラマといえば、医師や看護師が主人公となる場合が多く、薬剤師が取り上げられることはなかったため、薬剤師界隈では放送開始前からざわついていました。

その流れに乗って(流されて?)、最近はあまりテレビを見なくなっていましたが、当事者目線でドラマを見るとどう思うのか興味もあり、このシリーズは感想を掲載させていただいております。

これまでの放送についての感想記事はこちらで見ることができます。

アンサングシンデレラ放送回ごとの感想リストはこちら

では、今回はさっそく感想を書いていきます。

【ネタバレ】サプリメントは要注意の巻

月経困難症という、女性にしかわからないけれど、女性でもわからないつらさにガツンと向きあうのが、ドラマではくるみでしたね。

今回運よく?原作の漫画をチラ見していたのですが、本編ではみどりが向き合うストーリーでした。

セントジョーンズワートは、わりと身近にあるハーブで、我々的には、食物-薬物相互作用の筆頭に近いくらい、薬剤師国家試験でも何年かに一回くらいはでているんじゃないかと思うくらい、オーソドックスなものですよね。

でも、これって、世間一般的には かなーり、知られていないんですよね。

これが、効果増強、副作用の重症化リスク増大

の方向であれば、もう少し知られているのかな???

いや、でも、グレープフルーツ(ジュース)は広く知られているか?というと、こちらもまだまだですよね。

セントジョーンズワートよりは上かもしれないですが。

刈谷主任のカリスマ性が今回も爆上げ!?

前回は、がん薬物療法認定薬剤師の取得者という設定がありましたが、今回はさらに、元大手調剤薬局チェーンで期待の若手リーダー的存在であったという過去が明かされましたね。

自らのエピソードトークもありました。

とにかく、テレビドラマではこれまでかなりのキープレイヤーになってきているので、今後もカギを握る役回りなんだろうな~と考えてしまいます。

「漫然とした、長期処方」や「患者希望」の問題点についても、深い問題を柔らかく盛り込んでいましたね。わかってくれる人が少しでもいるといいなあ。

医療者は占い師ではないというはなし

「患者が喜んでくれればそれでいい」わけではない(←ここは超重要だと思います)というのは、本当にそう思います。日々そう思っています。

早苗さんに悪意はないんですよね。

でも問題は起こっている。多くの資源が投入されている。

ERの処置~入院にかかるコストや人的資源、場合によっては、他の患者を断っているかもしれないわけで、やはりこういうことはされてはいけないものなんだなと、思います。

ここで大事なのは、だれが悪いとかそういうことではなく、みんなが理解して変えていこうと立ち上がらないといけないってことですよね。

悩ましいけど、事実なおはなし。

今回のストーリーは、もともと不要だった抗生剤(といってましたが、抗菌薬、ですよね)を、さらに長期服用していたことで、クロストリジウムディフィシル腸炎が疑われ・・・と、話を展開させていきましたが、この、

おくすりちょーだいっ!病

痛み止め(NSAIDs)や湿布薬で考えるとどうですか?

現実世界でまあまあ、成立してしまっていることでもありますよね。で、当然ながらよろしくないわけです。

テレビが、これをそのまま脚本にしたら、視聴者(というか、まさにその希望処方を食い物にしている悪い人たち)からお叱りの電話が殺到するのかもしれません。

ちなみに、そういう場面で最近はあまり戦えていないなあと、自らを省みました。

超個人的疑問:ずっと感じてた違和感の正体が明らかに!

このドラマを見ていて、なにか、ちょっと足りないというか、なんかモヤッとしていた部分があったんです。

別にストーリー構成上の不備とか、つまらんツッコミとかそういうものではないんですが、自分の職場と、違う空気感なんだろうって思ってたんです。

ようやく気付きました。

違和感の正体。

萬津総合病院薬剤部には、看護師が来ていない、あるいは来ないんですよ。

奥で、SPDさんがいろいろとメッセンジャー業務も含めて働いているのは見えてましたが、それでも、薬剤部にはまあまあ来ますよね、看護師さん。

あの薬がない、とか

この薬を早くくれ、とか

非医療者にはちょっと持たせづらいもの(麻薬とか)、とか

自分の職場だけなのかな?
まあ、もしそうでも、自分的スタンダードではあるので、違和感があったのは、それ、だったようですね。

自分がこれまで働いてきた病院の薬剤部は、いっつもというくらい、看護師さん来てました。

これが今回の、「スッキリポイント」でした。

今週の復習

今回も、ネタは3つでした。

アンサングシンデレラ×医療・薬剤監修 第6話 医療解説

低用量ピルは、まあ、歴史の中でいろいろと偏見めいた誤解もあり、正しい理解が広まっていないのは私も感じます。なので、こういう機会にぜひ広まるといいなと思うところではあります。

私も男であり、自分でその苦痛(身体的なものだけでなくて、それにまつわるいろいろな圧力も含める)を理解しているとはいいがたいですね。一生自信がつかないところなんでしょうけど、そんな中途半端さは簡単に見抜かれるので、引き続き精進です(でも自身湧く気がしない)。

薬物相互作用は、最初で最後の砦な部分も多いので、「ここはもう、薬剤師でしょ!」ってことをアピールしておくところですね。

でもって、最後は耐性菌、それも多剤耐性とCD腸炎を話題にして、政府(正確にはG7ですよね)のAMR政策のPRに一役買うという、意図の深いテーマでしたね。このドラマを通じて伝えられるか、伝わるか、というと、ちょっと微妙かなーという気はしてます。

期間限定見逃し配信

次の期間は無料で見れます。
配信期間:~2020年08月27日 20時59分

この記事の執筆者

なりゆき専門薬剤師(諸般事情により匿名)
現役の病院薬剤師(勤務歴20年)
複数の認定薬剤師・専門薬剤師を取得、活動歴あり